first love

ホテルに着くと部屋中にバラの花束。





「えっ!?」



ホテルを予約したのはあたし。




「美華ちゃんが予約してたホテルに頼んだんだ」




翔の誕生日なのに、結局あたしがサプライズされてる。




「あたし…なんもできてない…」


「俺はね美華ちゃんといれたらそれだけでいーの。」

翔はあたしをギュッと抱きしめた。




そして、薬指に冷たいものが当たった。





「これ…」





「欲しいものなに?って聞かれた時一個しか思い浮かばなかったんだよ 」




あたしの心臓がまた、バクバクなりだす。



「俺、昔から欲しいものは、家族だけ。
家族が欲しかったんだよ」







あたしも、一緒だった。




愛されたかった。
家族が欲しかった。



「美華との子供が欲しいって思った。
けど、こんなんじゃダメだって思ったから、ホストやめて独立しようって。
収入は減るし今までみたいな生活はできなくなるけど、それでも、俺がんばるから。
絶対、美華を幸せにするから」




あたしはコクッと頷いた。






「結婚、してください」






あたしはずっと泣いてる。

止められなかった。










ずっとこんな日を夢見てたんだ。



あたしが欲しかったものは
お金でもなく
地位や名誉でもない。




普通の幸せ。

家族のいる幸せ。







「…おねがいします…」