first love

街中でも全然気にならない。

ここではあたしたちを知る人もいない。






どこにでもいるカップル。











「美華ってほんと泣き虫だよなぁ」

翔はあたしを抱きしめた。







「ちょうど去年の今頃だよな。
出会ったの。」


こんなネオンで照らされた街であたしたちは出会った。



ボロボロの翔と、まだ何も知らなかったあたし。


ただのホストとキャバ嬢。











「まさか1年後の今日も一緒にいれるなんてあの頃は思ってもみなかった…」

あたしがそう言うと「そう?俺は想像できてたけど」と翔。







「嘘でしょ(笑)」

「本当だよ。
一目惚れしたんだよ。」



あたしたちは手を繋いで歩き出した。



「ヒール、うまって歩けない」

あたしが立ち止まると翔は背中を向けた。



「おんぶ。」


あたしは吹き出した。

「さすがに恥ずかしいよ(笑)」

「別に俺らのことなんて誰も気にしないっしょ(笑)
歌舞伎町じゃないんだし」