first love

翌日、あたしはさっそく航空券を予約した。





あたしの生まれ育った街に、それほど思い入れもない。
昔から友達は少なかったし、
そんな数少ない友達さえ今じゃ連絡すらとってない。


思えば、あたしは人と深く関わったことがない。


マナミのように何でも話せる友達ができたり、
池田みたいにバカできる男友達ができたり、
店長のようにあたしのすべて受け止めてくれる人ができたり、
こんなのは東京にでてきてから初めてのことだった。


もちろん18まであっちにいたから、
彼氏もいたりしたけど、


間違いなく、こんなに人を好きになったのは翔が初めて。












あたしは手元に届いた航空券を見つめた。





久しぶりにふるさとに帰れるのが楽しみというより、
普段お互い忙しくてなかなかちゃんとしたデートもできないあたしたちだから、こんなふうにたまにの旅行が楽しみ。



翔とだから、
もっと楽しみ。





「何ニヤニヤしてんの」


そんなあたしを見て翔が突っ込む。

「別に!!」

あたしは航空券を財布にしまった。



「楽しみだなー!
北海道初めてだもん」

翔がベッドにダイブする。


「そのセリフ、二回目な気がする」


沖縄へ行く前もそんなこと言ってた。

「あれはね、嘘ついた!
美華ちゃんびっくりさせたくて!」





本当は、言えなかったくせに。


いろんなことがあった場所だから。