「確かに今までの俺は最低だったよ。
マイにもひどいことしたのも事実。
それであいつがおかしくなってったのも見てきた。


あの頃の俺、女なんてどうでもよかったんだ。
寂しさを埋めるだけの道具だった。
最低だよな」





……やっぱり、翔は噂通りの人間。




池田が言ってたことも何一つ間違ってない。






「俺の客が水上がったのも、確かに俺がやめさせた。
俺だけを見て欲しくて、どこにも行ってほしくなかったから。
独占欲強いんだよ、俺。
寂しかったし、不安だった。
1人になるのが」





あたしを縛るのも、
翔の自己満足。

あたしがどこにも行かないように、安心感を得るため。





「キャバやめろとか言ったのは、ごめん。
お前のことも、正直不安だった。
どこかに行っちゃう気がして」

「あたしは、あんたを1人にしないって約束したじゃん」




「でもお前に嫉妬するのは、それだけじゃない。
特別なんだよ。
他の女とは違う。
これだけは信じてほしい」






……信じたいよ……

でも……






「無理だよ」