first love

池田も、何か知ってる?

マイさんと翔のこと。






「あたし、明日から出勤するんだけど。
オープン前、時間ある?」




池田は頷いた。









傷つきたくないから何も聞かないって決めたのに、

やっぱり気になってしまう。







誰もいない家に帰ってからも
あたしはモヤモヤがおさまらなかった。




きっと傷つく。


でも知りたい。






「ただいま」



朝方、翔が帰ってきた。


今日も酒の匂いと、知らない香水の香り。


「美華ちゃん起きてるの珍しいね」



あたしは翔をジッと見つめた。










本当にマイさんは、ただの客なんだよね?



プライベートは関係ないよね?

今まで一緒にいたんじゃないよね?







「美華ちゃん、どうしたの?」


少し酔っ払ってる翔があたしに抱きついた。







「久しぶりに一緒にお風呂入る?」

あたしがそう言うと翔は「うん」と言ってあたしの服を脱がせた。