「…んっ…」



目覚めて時計を見ると、もうお昼を過ぎていた。

いつの間に寝ちゃったんだろう…。





ベッドから起き上がろうとした時だった。





「え!?!?!?!?」



同じベッドに半裸の翔。



「うっるせぇなー…」

私の声で起きた翔は目をこすりながら起き上がった。


そしてそのままベッドから下りて「風呂借りるな」と言い、浴室へと消えていった。






…やばい。
何も覚えてない。


翔は半裸。
私までなぜか下着だけだし…



「やっちゃった……」




後悔するにも何一つ覚えてなくて後悔しようがない。

まあ。減るもんじゃないし、いっか。


開き直ってあたしは簡単に朝食…というか昼食を作りお風呂から上がってきた翔に出した。


「お前料理もできるんだー。
いただきまーす!」

嬉しそうに美味しそうに食べる翔をジッと見つめた。


「なに?」

あたしの視線に気づくが、止まることなく夢中で食べる翔。




「ごめん。
あたし昨日のこと覚えてないや。」

「ひどいな。
最高だったのに、覚えてないなんてもったいねーなー。」


翔はそんなことまでサラッと言ってみせた。


別に酔った勢いでなんて珍しいことじゃないけど。

やっぱり翔だってそうだよね。
いつものこと?
簡単にやれる女って思ったんだろうな。





「ごちそうさま。
じゃ、俺帰るわ。」