あたしが呟くと翔は不思議そうにあたしを見つめた。




「あたし、一生翔のこと理解できなそうだよね」


あたしはそう言って翔に背中を向けた。



「何いじけてんの?」

翔が後ろからあたしを抱きしめた。



「俺の何を知りたいわけ?」

「全部」


翔はクスクスと笑ってたけど、
あたしは笑えない。


どうせまた何も教えてくれない。




「じゃあさ、これからは美華ちゃんの質問はぐらかさないで全部答えるって約束する」

あたしは頷いた。


「あと、ずっと一緒にいるのも約束する。」

「別に、そういうのはいい。」


「ほんとだよ。
適当に言ってるんじゃないからね」


あたしの胸のドキドキが翔に聞こえそうだ。


誰にでも言ってるって、分かってる。

でも信じたいあたし。