自分勝手に店長と別れてから一週間がたった。



あれから店長から音沙汰はなく、
あたしは本当に勝手に終わらせてしまったんだと罪悪感でモヤモヤした。


なのに、その罪悪感さえもをかき消すほど
翔といれる毎日が幸せすぎた。








あたしはとことん最低だ。





これが正解なのか、
間違っているのか、





分かってる、
これは間違いだ。


あたしは自ら幸せを手放した。



だけど、
今だけでいい。

いつか消える日常なら、今だけはこの幸せを噛み締めていたい。







「美華ちゃん」


あたしと翔は一緒にお風呂に入るのが日課になっていた。


「なにボーッとしてんだよ」

「別に」

あたしの好きな入浴剤を入れて、
翔の体にまとわりつく知らない香りを必死に消そうてしていた。




「俺のこと考えてた?」

「バーカ」

「美華ちゃん、好きだよ」

そう言って翔はあたしにキスした。