…あたしは、絶対に口にしてはいけない言葉を言ってしまった。



翔と出会った日からずっと、
我慢してきたのに……

言わずにいたのに……



もう、限界だ。


最低だ。


何もかもが終わってしまった気がした。







あたしたちは久しぶりにあの家に帰った。





家に入るなり、靴も脱がずにあたしたちは深いキスをした。

その場で服を脱がす翔。


「待って、ベッド…」

「我慢できねぇよ」



あたしの服を脱がせ、キスしながらそのままベッドに押し倒された。

何度も、何度もあたしの全身にキスをした。




「翔…」

「美華……好きだよ…」



翔の汗があたしの身体にもまとわりついた。




「あたしも、好き…」



幸せすぎて涙が出たのはきっとこれが初めて。





あたしは翔に泣かされてばかりだ。





翔と繋がることで、全て許されるような感覚になった。

本当は逆なのに。






最低だ。



罪悪感でいっぱいになるのは、すべて終わった後だった。




だけど、こんな最低なあたしでも許してくれるのはきっと




翔だけ。













また翔にハマれば確実に傷つくんだろう。

ボロボロになるんだろう。






だけど、ねぇ

好きが止まらない。



だから手を離せない。






だからといって翔に飛び込めない。
ズルいあたし。







翔に抱かれると
こんなあたしでも認められてるみたいで



心地よかったんだ。