今、届け【完】

「今年の目標は………」

長い校長の話は右から左へと聞き流した

やっと終わったところで、綾音がふらつく

「…綾音!」

私の声ではない、男の人の声が体育館に響いた

…誰だろう

でも、綾音を呼び捨てにしているってことは親しい人なのだろうか

その男の人は、スラリと背が高くて、ふわふわの黒い髪

切れ長な目に、高い鼻

それはそれは、すごくかっこいい人だった

あの人なら、安心して綾音を任せられる

何となく、そう思った