海までの道 ~あなたと私の距離~



航太は、街並みが見渡せる高台に車を停めた。


『すごい。街の明かりがキラキラしている。きれい』


「すごいな。週末には隠れたデートスポットらしいよ。さすがに平日だから誰もいないな」


航太はいつもの笑顔で言った。


『ごめんなさい、連絡しなくて。でも、航太に会えてうれしい。ほんとに…うれしい』


キラキラした光を見ているうちに、不思議なくらい素直に自分の気持ちが話せた。


「俺こそ、ごめん。和奏に背中を押してもらった気がするんだ。俺、後悔したくなかったから…あいつに気持ち伝えられたから…」



涙が出そうだったのを我慢して、空を見上げた。



航太と一緒に見つめる夜空には、月と星の輝きと、点滅する飛行機の光。



「あいつさ、今頃、海の向こう側」



航太が遠くを見つめながら言った。