「よーし、海に向かって出発!」



早く和奏に会いたくて早起きしちゃたよ。なんて航太は言いながら車を走らせた。



   やっぱり海はいい。



桟橋に座り、足をぷらぷらと揺らす。



小さな魚が数匹泳いでいるのが見えた。


波の音を聞いていると、心のモヤモヤまで流してくれるようだった。



「あのね…」




柚葉の気になる様子のことや、タカ先が話してくれた事を話し始めた。