食人姫

……俺と由奈が蔵に閉じ込められてから二時間。


最初は話をしてくれなかった由奈も、閉じ込められてから不安なのか、頻繁に俺を呼ぶようになった。


二階の埃を被った古い物を掻き分け、それらしいものを探すけど手掛かりになりそうなものは何もない。


「大輔君、まだ二階終わらないの?一階は物が多くて大変なんだけど」


「もうすぐ終わるから、調べられるところを先に頼む」


懐中電灯で二階を見渡すと、もうほとんど調べ終わっていて、それらしい物は全くといって良いほど見当たらない。


一階にあれば良いんだけど、いかにも怪しい二階がこの調子だと、一階も期待出来ないかな。


そう思い、一階に下りる梯子の方の光を向けた時だった。

















ドクンと、心臓が鳴る。


ゾワゾワと、首を冷たい手で撫でられているかのような感覚に襲われる。


全身の毛が逆立つ感覚に襲われて……俺はそこにいたモノを見て、動く事が出来なかった。














肩までの髪、白い着物。


俺よりも少しだけ年下に見える、中学生くらいの女の子が、俯いたまま壁の方を指差していたのだ。


俺と由奈しかいないはずの蔵の中に……この少女は突然現れた。