「まあまあ、喧嘩しないで。時間はまだあるんだから、ゆっくり行こうよ。大輔が先に行って、僕達がその後をくっ付いて行けば大丈夫じゃないかな?立ち止まらずに進んでね」
……俺にはなかなか難しい注文だ。
ただでさえ移動が下手なのに、立ち止まるなと来たか。
「俺の家にも実香の指みたいなのがあれば良かったのによ。一個しかないのに三人同時に移動とかありえねえだろ」
だから、俺は一人で行こうとしたんだって。
この太い木の幹に足を掛けていても、バランスを崩しそうになって、光のリュックにしがみ付くのに。
「あ、そ、そうだ。哲也、指を渡すから、二人は先に行ってくれよ」
そう言えば、部屋で確認した時には指が折れていたんだ。
力が失われたわけじゃない事は確認しているし、二つに分かれているから、一つを哲也に持たせれば良いはず。
「だからよ、俺に付いて来れねえだろ?お前が食われるから言ってんのによ」
「違うんだよ、どこでこうなったのかは分からないけど、指が折れててさ……」
何とかバランスを取りながらポケットから木箱を取り出し、蓋を開けて指の破片を取り出した俺は、それを哲也に渡した。
……俺にはなかなか難しい注文だ。
ただでさえ移動が下手なのに、立ち止まるなと来たか。
「俺の家にも実香の指みたいなのがあれば良かったのによ。一個しかないのに三人同時に移動とかありえねえだろ」
だから、俺は一人で行こうとしたんだって。
この太い木の幹に足を掛けていても、バランスを崩しそうになって、光のリュックにしがみ付くのに。
「あ、そ、そうだ。哲也、指を渡すから、二人は先に行ってくれよ」
そう言えば、部屋で確認した時には指が折れていたんだ。
力が失われたわけじゃない事は確認しているし、二つに分かれているから、一つを哲也に持たせれば良いはず。
「だからよ、俺に付いて来れねえだろ?お前が食われるから言ってんのによ」
「違うんだよ、どこでこうなったのかは分からないけど、指が折れててさ……」
何とかバランスを取りながらポケットから木箱を取り出し、蓋を開けて指の破片を取り出した俺は、それを哲也に渡した。



