木箱をズボンのポケットに押し込んで、昔の記憶を辿ってそこに行ってみようと、俺は家を出た。
本格的に動くわけじゃないから、別に誰も誘わなくても良い。
大勢で動くより、一人の方が怪しまれずに動きやすいから。
家を出て、神社に向かって歩く。
陽は傾き始めているけど、十分に暑い初夏の陽射しと、肌に吹き付ける風が心地良い。
気分は最悪なのに、この谷は新しい巫女の誕生を喜んでいるかのように。
蝉の鳴き声が至る所から聞こえて、それが俺に警告をしているような。
そんな錯覚に陥りながらも、俺は神社を目指した。
少し歩いて光の家の前、二人とも家の中にいるんだろうなと、通り過ぎる際にチラリと家の方を向いた時だった。
「あ、やっぱりどこかに行くんだ?大輔君、分かりやすいよね」
そんな所で何をしていたのか、玄関の前にいた由奈と目が合って、俺を見付けて駆け寄って来た。
「ど、どこでも良いだろ。由奈はそんな所で何をしてるんだよ」
「私は……大輔君が何かするんじゃないかなーと思ってさ」
ふーん……って、ずっと待ってたのか!?
俺達が解散してから、何時間待ってたんだよ。
本格的に動くわけじゃないから、別に誰も誘わなくても良い。
大勢で動くより、一人の方が怪しまれずに動きやすいから。
家を出て、神社に向かって歩く。
陽は傾き始めているけど、十分に暑い初夏の陽射しと、肌に吹き付ける風が心地良い。
気分は最悪なのに、この谷は新しい巫女の誕生を喜んでいるかのように。
蝉の鳴き声が至る所から聞こえて、それが俺に警告をしているような。
そんな錯覚に陥りながらも、俺は神社を目指した。
少し歩いて光の家の前、二人とも家の中にいるんだろうなと、通り過ぎる際にチラリと家の方を向いた時だった。
「あ、やっぱりどこかに行くんだ?大輔君、分かりやすいよね」
そんな所で何をしていたのか、玄関の前にいた由奈と目が合って、俺を見付けて駆け寄って来た。
「ど、どこでも良いだろ。由奈はそんな所で何をしてるんだよ」
「私は……大輔君が何かするんじゃないかなーと思ってさ」
ふーん……って、ずっと待ってたのか!?
俺達が解散してから、何時間待ってたんだよ。



