食人姫

「谷の人も、麻里絵も、儀式をしなくても助かる。俺の作戦に賛成してくれるなら教える。皆どうだ?」


部屋の中にいる皆を見ると、元々賛成してくれていた光と由奈はもちろん、未来も頷く。


源太と夏美は悩んでいるようで、直人はと言うと……俯いて頭をボリボリと掻いていて、その顔は見えない。


「源太、夏美、どうなんだ?協力するか、しないか」


「お、俺は……助かるのならどっちでも」


「私は信じられない……麻里絵を助けて、代わりに私が巫女をしなきゃならなくなるのは嫌だもん!」


こっち側に付くかと思ったけど、夏美はダメか。


巫女になったら死ぬ。


その恐怖から逃れる事は出来ないんだろうな。


「何言ってんだよ。そうなったら俺達が助けるだろうがよ。儀式をしようとするやつら全員ぶっ殺してでもな」


哲也がフォローしようとしても、夏美は首を縦に振らない。


誰だって死ぬのは嫌だし、それは仕方がないんだけど……優しい夏美には分かってほしかったな。


「無理にとは言わないよ。怖いのに協力しろとは言えないから。それで?直人はどうする?」


「僕は……確実に助かる方法を選ぶ。けど、本当に皆助かるって言うなら、その方法を先に教えてほしい。それから考える」