「な〜、浮かれんなって。」
席に着いた俺に嫌味っぽく言うダイ。
「あーーー。俺はどうすればいいんだ。」
美由ちゃんにもらったクマの形に型取りされたクッキーを握りしめた。
"優先輩!たこ焼き美味しかったです☆ Miyu"
と書かれたメッセージカードを見て胸が痛む。
「とりあえず、桃さんへの気持ちが変わらないことを美由ちゃんに言うべき。」
ダイの目線もクッキーへ移る。
「そうだよな〜…。」
冷たく突き放すなんて出来ないし、かと言っても今まで通りってワケにもいかねぇ。
考え込んでいると5限目の終わりのチャイムが聞こえた。

