「……でさーー、」
せっかく桃さんと登校できるのに、2人で話してばっかり。
「タケはどのサークルに入るか迷ってるみたいなんだ〜。」
「ふーん!タケ先輩、サークル入るんだ!」
うっ……!!
聞きたくない名前が俺の耳に入った。
"タケ"
俺らの二個上の先輩で、桃さんの彼氏。
俺が一目惚れした頃から付き合ってて、学校でも仲良しカップルで有名だった。
俺と違って、背が高いし、顔も大人っぽい。
ホントに俺と真逆。
2人がタケ先輩の話をしてる間、俺は聞かないように違うことを考えてた。
「キャーーーーー!!!!」
学校に着くとクラス替えで生徒が騒いでいた。
「優!!お前今年も一緒だな!!!」
声をかけてきたのはダイ。
「マジかよっ!!!今年もよろしくな!!!」
俺はダイの肩を叩いた。

