「いってきまーす!」

俺は久しぶりに、桃さんに会える嬉しい気持ちいっぱいで家を出た。

「うわっ……!」

その声に俺の気持ちはまた高まる。

「桃さんっ!!!!」

明るかった茶髪の髪が、アッシュ系に暗く染められて、さらに桃さんの綺麗な顔立ちが目立った。

「…咲希まだ?」

桃さんはだるそうに、髪をかきあげた。

「超ラッキー☆新学期早々会いたかった桃さんに会えるなんて…!!」

「テンション高すぎるから。うるさい。」

冷たい言葉を放ちながらも、怒ってない桃さんが好き。




「あー!桃ー!おはよう♪待った?」

姉ちゃんが思ったより早く出てきて、俺らのツーショットタイムはすぐに終わった。