俺はそそくさと朝ごはんを済ませ、洗面台で念入りに髪をセットする。

春休みの間にパーマを当てた。

桃さんに振り向いてもらうために!!!!

桃さんは、すげぇ美人で大人っぽい。

髪も長くて、すれ違うとその髪からいつもいい匂いがする。

それに何と言っても…、あの目!あのでかい目にいつも吸い込まれそうになる。




……

"ドカッ"

「ちょ、どけ。」

姉ちゃんが足に蹴りを入れてきた。

「まじ、このババア凶暴だわ。ダイに嫌われろ!」

俺はそれだけ言い残して、自分の部屋に戻った。



ダイっていうのは、俺の中学からの親友で姉ちゃんの彼氏でもある。

ダイの猛アタックにより、2人は去年のクリスマスに付き合った。

親友と姉ちゃんが付き合ってるのは、まだ慣れないけど……、ダイを見てたら俺も桃さんとって勇気をもらえた。笑