だって…キスしたかったんだもん。



シャクッとかき氷の中にストローを入れる。

自分の口に、かき氷を入れる。


そして、さっき蓮くんがしてくれたように、私も蓮くんとかき氷を半分コした。


でも、今回は蓮くんがなかなか外してくれなかった。


蓮くんが、私の頭と肩をつかんで濃厚なキスをする。
かき氷で冷たくなっていた二人の舌が、だんだん熱を帯びてくるのがわかる。

蓮くんの細い指が、私の胸元へ滑りこんだ。


下着を付けてない私の肌を、蓮くんは優しく優しく扱う。



キスだけでも、どうにかなりそうなのに。




その時、最初の花火が打ち上がった。


一気に現実に引きも戻される。

浴衣は着崩れて、片方の胸が完全に見えてる。



私は、恥ずかしくなって急いで隠した。

だって花火が打ち上がるたびに、明るくなってしまうから。



「あ〜あ、かき氷どっかいっちゃったね」


蓮くんが言った通り、かき氷はなくなっていた。

きっと下に落ちちゃったんだ。