妖しがりて寄りてみるに


「花火、神社の上にある城跡からキレイに見えるから。」

そう言われて、蓮くんに促されるままについて行った。


林と石垣の間がきつめのスロープになってて、城跡へと続いてるらしい。

途中で立入禁止のロープが張ってあったけと、蓮くんはお構いなしに通り抜けた。

「穴場だから」


ニコッと笑いながら、進んで行く。


城跡は、石垣のてっぺんにあってコンクリートがむき出しになっている、広場のようだった。


もちろん、誰もいない。


下からは、お神輿を担ぐ声と笛の音が聞こえる。


「近くの川で、走り込みがあるんだよ。」


蓮くんは、石垣の端に座って足をぶらつかせている。
私も隣に座った。