うさぎと一匹の狼

私は合奏の時間になると音楽室に行った

自分の席について楽譜をひろげると

「わー、合奏やだなー」

とパートの子が言った

和波 瑠美 [Rumi wanami] (13)

フルートパートの大事な後輩の1人

「だめだよー、そんなんじゃ」

「だってー」

「ほら、頑張って!」

「はーい」

瑠美がだるそうに返事をした

先生が来るとコンミス(コンサートミストレスの略)のこが立って

「始めます」と言った

そして始めるときの挨拶をした

「きりつ、礼」

コンミスが言うとみんなで

「「「「「「お願いします!!!」」」」」」

と言った

「今日は、ディズニーメドレーを最初から最後までします。」

先生のその言葉にみんなは勢いよく返事をした

盛岡 綾 [aya morioka] (25)

吹奏楽部の顧問、普段は英語教師

ユーフォニアムをやってるらしい

彼氏なし

「今は座ってるけどソロがあるところだけはたってねー」

私、立たなくていいんだ

よかったぁ

「じゃあいくよー」

そう言って先生は指揮をふりだした

ティンパニーの入りからはじまってミッキーマウスマーチ 、 小さな世界、ハイホー 、 オオカミなんかこわくない 、 というような流れでついにいつか王子様がまできた

伴奏の子以外みんなユーフォの方を見ていた

もちろん大翔のため

私もみんなといっしょに見ることにした

ソロが始まった

つつまれるような優しいユーフォの音色に先生もびっくりしていた

私は、大翔をずっとみつめていた

なぜか目がはなせなかった

ユーフォのソロが終わると大翔と目があった

すると大翔は優しく微笑んだ

私は顔が赤くなるのがわかりすぐ大翔から目をそらした

合奏中なのに全然赤さがひかなかった