「だって、あの話の流れじゃ、」

「それをこだわられたら、俺らもう、ずっとムリじゃん!」

「…」

「俺、どーすれば良いんだよ!」


アルコールを飲んでもないのに、その勢いは止まらず、
ついに、
心にも無いことを口走ってしまった。


「別れるしかないか?!」


すると、琴乃は、
今までに、見せたことの無い表情で、
俺の顔を、じっと見つめた。


「どーして、そーなるの?」


琴乃から出た震えるその言葉に、
俺は、心からホッとし、

今にも泣きだしそうな顔の琴乃に対し、
罪悪感と
心の底から、愛しく思う気持ちでいっぱいになり、
その、
どうにもならないほどの、熱い気持ちが込み上げ、
気が付けば、
思いっきり、琴乃を抱きしめていた。


「ケイちゃん?!」

「ごめん。俺…」

「え?」


その次の瞬間、
戸惑う琴乃に、なんの言葉もないまま、
俺は唇を重ねると、
強引に口をこじ開け、舌を絡ませた。


すぐに、琴乃は抵抗してきたが、
俺は、さらに力を込めて、
激しく攻めていった。


「い、やだっ!」

なんとか唇を離すことのできた琴乃は、
防御のつもりで、俺の胸に額を押しつけ、必死に、こう言った。