「え?」

「兄貴が居ない間、琴乃さんの世話は、しょうがねー、オレが見てやるよ!」

「なぁに言ってんの!」

「でもさ、マジで、なんかあったら何でも言ってよ!」

「あなたはこれから忙しいでしょ!水泳シーズンなんだからぁ。」

「だったら、その代わりに応援してよ!」

「そ、それは全然イイけどさぁ。」

「じゃあ、アドレス交換しとこうぜ!」



頼りになるかどうかは、さておき、
出逢った時より、だいぶ、たのもしくなった慶太を見ながら、
自分に弟が居たら、こんな感じなのかと、つい考える琴乃だった。



しばらくすると、駿祐個人のアドレスが送られてきた。

これで、自分の素直な気持ちが書き込めるようになり、琴乃は思いをしたためた。


『元気でやってるの?
やっぱり、たまには会って話したいよぅ。
夏休みになったら、そっちに行ってみたいなぁ。
あ、でも、慶太君が頑張ってるの、応援しなくちゃイケないかぁ!』

『慶太がどうかした?』

『何言ってんの?総体が迫ってるから、今、彼は必死なのです!なんだかんだと、お世話になってるから、そのくらいしないと!』

『琴が世話になってるの?て言うか、アイツが選手に?』

『目指して頑張ってるよ!これじゃあ、どっちが年上か分からないよね!』


駿祐が自分のアドレスを持ってから、
慶太は、紺野と頻繁にメールを交わしていた。