「美咲?ごめん、熱出しちゃって今日休むね。」
「りょー。言っとくね。お大事にー」

「なつは。あいか今日休みだって」
「あらーわかったー」


あいかは熱を出して休んでいた。はやくこの気持ちをホントに恋か確かめたかったのに。

「ホントに恋だったらどうしよう。」

あいかは静かに眠りについた。


次の日。

「おはよー!」
「あいか!もう平気なの?」
「うん、元気!」

あいかははやく購買に行きたくて仕方なかった。

ーお昼休みー

「購買いこうっ!」
「あ、ごめんあいか。うちら今日お弁当なんだよね。」
「あ…そっか。じゃあ行ってくるね!」

こんなことなかったのにな。そんなこと思いながらあいかは購買へ行ったが、男の子に会うことは出来なかった。

次の日もまた次の日も美咲となつははお弁当。

なんかおかしくない?さすがにそう思ったあいかは2人に聞いてみることにした。

「ねぇ…美咲、なつは。」
「ん?どうしたの?」
「……なんか…私のこと、省いてる?」
「え?なにいってんの?そんなわけないじゃーん!」
「で、でもなんか最近おかしいよ!」

美咲となつはは急に真面目な顔になった。

「……ふふ。もういっかー」

2人はあいかをみてにやけだした。

「あんたさー普段オロオロして私達と正反対なのに男の前になるとなんかメッチャはりきって私かわいいでしょアピールしてさ。メッチャうざいんだよね。だからなつはと話して省くことにしたの。」

そう言うと2人は席を立ち教室から出ていってしまった。

ひとりになってしまったあいかは知らず知らずのうちに購買へ向かっていた。
あんなこと思っていたなんて。信じられない。
信じられないままベンチに座ってぼーっとしていた。

「どうしたの?元気ないね。この間一緒にいた子達は?どうしたの?」
聞き覚えのある声。顔をあげてみた。

「あ…こないだの……」
「こんにちは。」
男の子は優しく、少し意地悪な笑顔をみせた。