「叶都ー!帰ろっかー。」
「ぉう、ちょっと待ってろー。」
ちゃっちゃと準備しなきゃな。
「ぉい、叶都!」
「ん?どした?響(ひびき)。」
響は学校でも有名な不良。何でか知らないけど俺に妙になついてる。
「叶美と帰るのか?」
「ぅん。なんでだ?」
「なんでって…。この教室に叶美は放課後来たことないじゃないか。」
確かに…。いつも近くのコンビニで待ち合わせしてたわ。
「幼なじみなんだよ。」
「まじ!?俺も一緒に帰っていいか?」
「あー…それは無理。ゴメンな。」
「んー…分かったわ。じゃあ今度紹介してな!」
「ぉう!」
叶美は、俺以外の男子と帰れない。
昔叶美のことが好きな男子が、家までついてきたことがあって、それからトラウマ。
なんかあったら困るし、いつもの恩返しということで俺が一緒に帰ってる。