どうしたって、太陽くんがあたしなんかを選んだ理由は分かりそうにないけど、それでもこれ以上考えるのは辞めにした。



いろんなことを考えすぎて頭がパンク寸前だ。




「なあ、テスト明けの祭り一緒に行かねぇ?」




元希のプリント写しも終わり太陽くんの緊張も少し溶けてきたところで、元希がそう言ってきた。




「あの商店街の?行きたーい!え、葉月たちも誘っていい?!」


「おう。大人数の方が楽しいしな。な?太陽」


「あぁ、だな」




太陽くんは笑うとほんとに太陽みたいに明るくて、名前にぴったりな人だなぁって思った。



周りまで明るくなる力を持ってると思う。



自然とあたしも素で笑顔になっていた。



商店街では毎年7月中旬に3日間に渡り屋台がたくさん並ぶ地元のお祭りが行われ、周辺に住む人のほとんどが楽しみにしている行事。



あたしも小さい頃から毎年必ずお祭りには行っている。