ひーくん目当てで来る女の子はたくさんいたから、あたしが応援してたことをひーくんは知らないだろう……。



けど、同じ中学のバスケ部内ではあたしがひーくんを好きなことは知り渡っていて、その中でも日菜子にはよく話をしていた。



試合にも着いて来てくれ、遊びに誘うのも協力してくれた。



だから、ひーくんがああいう男なのも十分に知ってる。




「本宮先輩のことはもうこれっきりよ。いい?ああいう人は1人の人に絞れないの。自分の周りに常に女の子がいなきゃダメなのよ」




ひーくんのことを毛嫌いしていて、相談すると必ずと言って良いほど怒られる。



あたしからひーくんを離したくてしょうがないのか、あたしのことを心配してなのかは分からないけど、


昼休みにはもう合コンを組んでくれてて、半ば無理矢理だけど参加することになった。



愛ちゃんはバイトがあるから行けず、女子はあたしと葉月と日菜子の3人。



相手の男子はうちの高校から自転車で10分くらいの場所にある男子校に通う3人で、1人は日菜子が以前合コンで知り合った人らしい。



写メを見せてもらったけど、3人とも明るめの茶色い髪で、正直誰が誰か区別できなかった。