「陽先輩!卒業おめでとうございます!」

そういって現れたのは元希と……太陽くん。


「おぉ、ありがとー」

「あの、最後にいいですか」

「ん?」



重そうに口を開いたの太陽くん。



「あと1年間は俺の方が桃ちゃんと一緒にいられるんで、もし先輩が少しでも桃ちゃん不安にさせるようなことあったら覚悟しといてください」



まるで宣戦布告かのようなその言葉に冷や汗が止まらないあたし。

元希に限っては「おまえなに言ってんだよ⁈」と言わんばかりの険しい表情で太陽くんを見つめていた。


まぁでも、そんな宣戦布告にも動じないのが俺様、いや大魔王のひーくんなのだ。


ゆっくりと太陽くんに近づいていき、両肩をガシッと力強く掴んだ。



「桃が俺以外の男と仲良くしてんのはほんっっとに妬けるなぁ。でもね、嫉妬するほど燃えるのが俺なのよ。ヤキモチ妬いた日の方が桃ちゃん苛めたくなっちゃうんだよねー……あ、可愛がるって意味ね?」


「……」


「奪えるなら奪ってみな?俺と桃ちゃんはこれから心だけじゃなくて身体も繋がるんだから奪うのは難しいと思うよー?」


「ちょちょちょちょ……っ!ひーくん!なに勝手なこと言ってんの⁈」


「え?違うの?」