パニックになるあたしを見て、嬉しそうに笑うひーくん。



「さっきまでの優しいひーくんはもういないんだね……」


「今も優しいだろ十分」


「完全に恥ずかしがるあたし見て楽しんでるじゃん」


「でも触る前にちゃんと触っていい?って聞いてるじゃん」



うっ……確かに……。

今回は正論でぐうの音も出ない。



「で、いいの?」


「い、いいのって、触っていいのってこと?どこ?どこかによる‼︎」


「ココ」



ニヤッと不敵な笑みを浮かべたひーくんは、躊躇なくあたしの太ももをつまんだ。



くすぐったさから思わず「ヒャッ!」と色気ゼロの声が出るあたし。

そんなあたしを見てやっぱり楽しそうなひーくん。



そのとき、あぁ、この人には一生敵わないんだろうなぁ……と実感した。