夕食の時間になり、仲居さんたちが料理を運んできてくれた。
それはそれは豪華な海鮮料理で、この重苦しい空気の中で食べるにはもったいないほどだった。
途中で話を切り出そうかと何度も思ったが、返ってくる答えがショックなものだったらそれこそ立ち直れないと思い諦めた。
お互い黙々と目の前の料理を食べ続け、短くも長くも感じられる夕食の時間が終わった。
さすがにこの空気に耐えられなくなったあたしは、「温泉に行ってくるね」と一言だけ残し部屋を出た。
こうして時間が経ってみて冷静に考えると、あたしが目にした光景はこんなに拗ねるようなことじゃない。
ただ仲良く話してただけじゃん。
あたしも他の男の人と仲良く話すことなんてたくさんあるのに……。
時間はもう夜7時。
星がきれいに見えるほど辺りは真っ暗。
そんな夜空を見上げながら大きな露天風呂に浸かり、とりあえず1人反省した。



