きっと女のあたしより男のひーくんの方が温泉から出てくるのは絶対早いだろうと思い、あたしは軽く温泉に浸かるだけにしてささっと大浴場を後にした。
また温泉はあとでゆっくりと味わえばいい。
今はとにかくサプライズを成功させなきゃいけない。
部屋に戻り荷物の中から時計が入った袋を取り出しテーブルの上に置き、そこに事前に書いたメッセージカードを添えた。
こんな素敵な旅行をプレゼントされておきながらなんだけど、喜んでもらえるといいなぁ。
あとはひーくんを待つだけ!
それなのに、温泉に入ったからか喉が渇いてきてしまい、部屋に冷たい飲み物がなかったため、急いで自販機を探しに部屋を出た。
なかなかなくて、結局ロビーにある自販機で冷たいお茶を買うことになった。
こうしてる間にもひーくんが帰ってきてて驚く顔が見れなかったらどうしよう……‼︎!
そんな不安が頭をよぎる。
しかし、冷たいお茶を取ってふと見上げた視線の先の光景に、そんな不安は一瞬で消え去ってしまった。



