そういう真面目なことをサラッと言っちゃうところがまた怪しい。



今まで騙され続けてるからあたしの脳細胞は、ひーくんに何を言われてもすぐには信じないように出来てる。



それもこれも全部、嘘をつき続けてきたひーくんのせいだ。




「そういえば、英二がお前のこと気に入ってた」


「英二くんが?」


「あぁ。めっちゃいい匂いで可愛いって騒いでた」


「ははっ、香水の匂いなのにね?えー、でも嬉しい。可愛いって言われるとやっぱり照れちゃうな」




最初はしゃべり方とか見た目がチャラそうだなって思ってあまりお近づきできなかったけど、


連絡先を交換してアプリで連絡をとってたらおもしろくて、拒否することはないかなって思った。




「あいつの言葉はすぐ信じるんだな」


「え?」




さっきまで普通に話してたのに、急にひーくんの声のトーンが下がったから戸惑った。