この子の正体を知って、散々嫌な顔をされる理由がようやくわかった。
英二くんを使ってまであたしとひーくんを別れさせたかった人だもん。
………相当、あたしのことが嫌いなんでしょうね。
ひーくんの口から名前を聞くまでは負けじと睨み返していたけど、なんだか怖くなってしまって目を見るのでさえできなくなった。
そもそも嫌がらせってなに?
なにをしようとしてたの?
今になって、自分の身になにかが起きていたのかもしれないと思うと怖くて寒気がしてきた。
「桃、大丈夫だから。俺以外のやつに触れさせねぇよ」
「……うん」
あたしの変化に気づいてくれたひーくんは、珍しく優しい声。
あたしの髪をとかすように撫でながら、おでこに軽くキスをした。



