文化祭当日。



土曜日、日曜日の2日間開催され、両方とも一般の人が出入りできる。



美男美女コンテストは最終日の日曜日にあるから、美男美女コンテストに参加する人は土曜日のみ自由に楽しめる。



あたしのクラスはメイド・執事喫茶をすることになり、1週間の準備期間中に女子全員で衣装を作った。



シフトを作って1時間半ごとに交代制で働くことにし、あたしたち6人組は3人ずつにわかれ、あたしと愛ちゃんと日菜子は10時半から12時までの間を担当することになった。



ひーくんは1日何もすることがないので、あたしの担当が終わる12時に教室の前で待ち合わせることになっていた。



時計を見ると、針は12時20分を指していた。



「あと10分で交代だねー。普通にバイトより忙しかった気がするよ」

「わかるなぁ。でも、たくさんお客さん来てくれたからよかったね!」



疲れた様子の日菜子と、誰よりも衣装を上手に作ったであろう愛ちゃん。



喫茶といっても、近くのドーナツ屋さんで買ってきたドーナツと、市販のジュースをコップに入れて渡すだけだからとても簡単。



それでも”文化祭”というだけで、楽しさが倍増した気がする。