日菜子も含め、ここのカフェで働く人全員が優しいから、あたしにできることなら役に立ちたい。



それに、きっとひーくんの大学受験が終わるまではきっとなかなか会えないんだろうし、その分バイトをしてたら寂しさも紛れるだろう。




「今日プレゼント渡すんだっけ?」


「そう!出来るだけ早く渡したいなって言ったら、悠里さんも協力してくれるって」


「悠里さんって可愛いし優しいよねー。陽先輩と昔から仲良いの?」




そうか。

悠里さんのことは誰にも話してないんだった。




「実は………ひーくんが遊び人だった頃の………なんだよね」


「は?」




その瞬間、さっきまで笑顔だった日菜子の表情が一気に恐ろしいものに変わった。




「元遊び相手、ってこと?」


「うん……」




日菜子の怖さに出る声も自然と小さくなった。