後日、本当に悠里さんから本についての連絡がきた。



あたしも考えてはみたものの、受験生へのプレゼントは難しくて、結果思い浮かばず終わってしまった。



本当は自分で選んだものをプレゼントしたかったけど、必要ないものを渡すより、ひーくんが欲しいものを渡したい。


なので、悠里さんに教えてもらった建築の本をプレゼントすることにした。



本はすぐに見つかり、自分でラッピングは選び、自宅に帰ってからラッピングをした。



バイトの休憩中………日菜子にラッピングした完成系を見せると、「プレゼント買えるお金あったんじゃない!」と最初に言われた。



「あ、そういえばそうだね」




プレゼントを買おうと思ったときは何を買おうか決まってないからとりあえずバイトを始めてみたけど、

本がそこまで高くなかったから、お給料が入る前に買えちゃったってわけだ。




「まぁあたし的には桃がこうしてバイトに来てくれて助かるから嬉しいんだけどね?できたら夏休み明けても働いててほしいなーなんて」


「日菜子うまいなー。けど、あたしもちょうどそう思ってたんだよね。せっかくこうして仕事も覚えたのに辞めちゃうのは勿体ないかなって……」


「よし!じゃあ決まり!バイト延長ってことで!」