「実は、言おうかずっと迷ってたんだけどね、」


「何?」


「本宮先輩にある頼みごとをされたの」


「ひーくんに?!どういうこと……?」




パニック状態とは今のあたしのことだろう。




「たぶん桃が働き始めて3日経ったくらいの時にね?いきなり元希から電話があって出てみたら、本宮先輩だったの」


「……うん」


「いきなりごめんねってすごい紳士で、まあそのあと単刀直入に、“桃に変な虫がつかないようにしてほしい”と頼まれたのよ」


「……」


「で、連絡とってたらうるさいこと言っちゃいそうだからあんまり連絡しないようにするから、桃へのフォローもよろしくって言われた」


「……っ」


「あと、会いたくなっちゃうからって」


「……っ」


「ねぇ、桃は本宮先輩に超超愛されてるよ!だから心配することなんか何ひとつない!」