「とりあえず明日は昼過ぎまでに支度しとけばいいのね?」
「あぁ、そういうこと」
「はーい」
「あ、そういえばさ、」
これ以上話しててもあたしが虚しくなるだけだと思って電話を切ろうとした時、タイミングよくひーくんにそう遮られた。
「なに?」
「今日、っつーか昨日の夜?に桃の夢見たんだよね」
「えっ、うそっ!あたしもひーくんの夢見たよ!」
「マジかよ。じゃあ寝る前に俺のこと考えてたんだ?」
「なっ……」
どうしよう。
嬉し過ぎてニヤけが止まらない。
あたしがひーくんの夢を見てた時にひーくんはあたしの夢を見てたなんて……こんな嬉しいことある?!
まるで以心伝心してるかのようで、思わず顔がニヤニヤしてしまう。
「そ、そりゃあ、考えてるに決まってるじゃん。やっと付き合えた日なんだもん。ひーくんのことで頭がいっぱいだよ……」
さっきまで意地を張ってたあたしはどこにいったのか、素直すぎるくらい乙女なあたしが帰ってきた。



