平助side



「平助いたか!?」



「こっちもダメだ!くそっ、どこに行きやがった!」



俺たちは町中を走り回ったが、足跡一つ見当たらない。



日が暮れてきて、そろそろ探すのは難しくなってきた。



「逃げ足の速い奴だな。左之、どうする?このままじゃ帰っても土方さんに怒られるだけだせ。」



やっと見つけたのに逃したとなったら、鬼の説教が待ち受けている。



「とにかく探してない場所に片っ端から行ってみよう。」



新ぱっつあんと左之さんが相談していたら、俺は小さいけれど声を聞き取った。