書き出すことはまだ許されぬ

こんなにも

詩になりたがっているのに

沈黙は未だに拒んでゐる

やがて騷屑がやって来る事を

恐らく僕は

やうやくリズムを掴んだだけで

あまりに言葉を知らなひから

いつも途切れてしまふ

行き場を失った風のやうに

複雑な感情と不規則な振動

物足りないのに窮屈で

後にも前にもただそれつきり