ヤキモチやかせたい！

ネガティブ思考に入り込んだ私をよそに、あっきーくんが言った。


「あれっ？ななみっちと森田って知り合いだったの？」


「えっ？うん…。」


森田くんが私の彼氏ってことまでは言わない方がいいのかな？勝手に言ったりして嫌われたくないし…。
ネガティブ思考が続いてる私は、森田くんの様子を伺いながら返事だけ端的に残した。


あっきーくんが森田くんを見ると


「まぁね。」


と森田くんも一言だけ。


あ…やっぱり付き合ってることは言わないんだ。言わない方がいいんだな…。


ネガティブ思考のせいで森田くんのちょっとしたことが私の悲しみスイッチをオンにする。


「あ、私そろそろ教室戻るね？」


涙が出そう。
今すぐ森田くんから離れなきゃ。
こんなことで泣いたらきっと嫌われる。


私は森田くんともあっきーくんとも目を合わせず、小走りで自分のクラスに戻った。