「・・・。」

綾崎は、一人で教室に入ると自分の席につく。

そして、引き出しから本を取り出すと読書しはじめる。

「・・・。」

俺は、そんな綾崎の後ろ姿を見つめる。

ー心絵なんか大嫌っいだ!!ー

「・・・!!」

俺は、はっとなってまた窓の外をながめはじめた。

「慎太郎?」

原田は、首を傾げて俺を見つめる。



昼休み。

俺は、屋上で1枚の写真を見つめる。

8才の時の俺と綾崎のツーショットの写真だ。

「不機嫌な顔、してやがる・・・。」

嫌いなんかじゃない・・・苦手なんだよ・・・。