モテないオトコ

 俺は、そっと笹山さんの肩を抱きしめた。

「持内君・・・」

 笹山さんの声が息が耳の中を通り過ぎる。
 その声はとても切なかった。
 俺は、ただ黙って抱きしめた。
 言葉なんて言えない。
 言葉なんて要らない。

 笹山さんが俺に求めたモノ
 それは……

「今日だけは特別ですよ」

「堪忍な……」

「いいですよ。
 俺は、その辺の狼とは違いますので……」

「情けないなぁー」

「あはは、すみません」

「ええんよ。
 それも魅力のウチや。」

 笹山さんは、俺の胸の中に顔を埋め、ゆっくりと寝息を立てた。
 ホント、俺って情けないや・・・
 女性って小さいんだな。
 俺は、笹山さんを抱きしめながらそんな事思った。

 眠れるかな俺……
 明日も仕事だ。

 眠らなきゃ……
 眠らなきゃ……
 眠らなきゃ……
 眠らなきゃ……