モテないオトコ

「アンタがモテナイのは持内って名前の所為だー
 だって、読み方を変えるとモテナイだもーん」

 昔、そう言われて弄られた事合ったなぁ……

「あはは、そうかも知れないですね」

「冬なのにアンタの背中は、暖かいなぁー」

 笹山さんは、俺の背中に顔を埋めた。

「俺も、暖かいです。」

「そうか……
 そりゃ、ええことや」

 笹山さんは、そこですぅーすぅと寝息を立てて眠った。

 って……
 どうすればいい?
 笹山さんの家ってどこだっけ?
 わからない。

 家に連れて帰るか?
 お持ち帰り?

 いや、それはダメだろう。

 俺は、近くにあったベンチに笹山さんを置いた。

「笹山さん、起きてください」

 俺は、笹山さんの体を揺すった。

「あ、ウチ寝てもうた?」

「はい、もう爆睡でした。」

「今、何時や?」

「11時過ぎです」

 笹山さんは眠そうに頭を掻きながら答えた。

「あぁー
 じゃ、今日は持内君の家でお泊り会って事で……」

 笹山さんは、そう言うと俺の体に体を寄せた。

「いや……
 あの……」

「『いや』やのうて、『ハイ』や……
 はい、出発進行前に進め!」

 笹山さんはそう言って、俺の背中に強引に乗った。