モテないオトコ

 ジェットコースターの順番は、思ったより早くやってきた。

「ドキドキしますね」

 橘さんの目がキラキラと輝いいている。
 バーを自分で降ろして、そして固定する。
 係員の人が、バーを調整する。
 そして、暫くするとジェットコースターが動く。

 カッカッカッカッカカカカカカ。

 この音を聞くとなぜだかドキドキする。
 ジェットコースターが、ゆっくりと登る。
 登って登って登って……
 そして、落ちる。

 この瞬間、息ができなくなる。
 ジェットコースターが終わったあと、橘さんの顔が青い。

「大丈夫ですか?」

 俺のその問に、橘さんがコクリと頷き答えてくれる。

「大丈夫です」

「少し休みましょうか?」

「はい。
 ありがとうございます」

 ふらふらしている橘さんの体を支えながらベンチに座らせた。

「何か飲み物を買ってくるね?」

「あ、ありがとう」

 俺は、橘さんがうなずくのを確認すると自販機の方に向かった。