Blue Bird

「なにか知ってるんですか?」


すがるような気持ちで言った。


「女の勘かしらね。いずれにしても気を付けるに越したことはないわ」


いずれにしても貴重な情報だ。解放された頭を相手に向けお礼を言おうとした。

「あの、おなまえ…」

ところがもう隣には誰もいなかった。黒いファーの毛玉が落ちている。