Blue Bird

「もうお帰りですか?」

先程のオーナーが会計までやってきた私を見て驚いて言う。


「ええ。ありがとうございました」

頭を下げて帰った。


また別の方法を考えよう。振り出しに戻ったけれど仕方ない。なにかあるはずだ。兄の無実を証明する方法が。


と、バイブの振動が鞄から聞こえた。携帯を出して着信をとる。