Blue Bird

目の前で辛そうに目を伏せる彼をみて罪悪感にとらわれた。

私は兄の無実を証明することだけを考えていた。証明するためには手段を選ばないとさえ思った。だけど間違ってたのかもしれない。

自分のことばかり考えて、事件に関わった人がどんな思いでいるのかなんて考えもしなかった。

「ごめんなさい…今日は帰ります」

力なくそう言って立ち上がった。